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陶芸教室の素焼き/ラーニングLABO

3月末に開講したラーニングLABOの陶芸教室で、先頃初めての素焼きを行いました。
受講生の皆さんは陶芸は全く初めてという方ばかりでしたが、熱心で、作陶の要点がわかってくると次から次へと創作意欲がわいて、作りたい物がいっぱいな様子です。
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開講して3ヶ月になりますが、陶芸技法で言えば、成形では、ろくろ、タタラ作り(板作り)、手びねり(紐作り)、玉作り、型ものと一通りの基本を終えました。
最近は装飾の方に内容は移っています。
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創作には「作りたい!」気持ちがなんと言っても一番大切。なので、受講生の皆さんの作りたいものをお聞きして、相応しい成形方法や装飾の提案をさせて頂いてます。
マグカップや小鉢、茶碗、皿など食器を希望される方が多いですが、花器や灯りなど大物も制作しています。
難しいことはともかくも、作陶していく途中で、それをしたら、「割れてしまう」、「曲がってしまう」などの注意以外、まったくのフリー。皆さんの個性が出るように心掛けています。
作陶道具も自作したり・・・・、そんなわけで、和気あいあいとしたサロンのような楽しい雰囲気になってきました。
クリックすると教室の雰囲気が動画が見れます。

焼成は、加納の工場内にある電気窯を使用しています。
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この窯は、トンネル窯で対応しきれない、小ロットの製品に対応するため導入した電気窯では最大の窯です。
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下段にはタイル焼成用にサヤが入っています。
本焼き焼成が楽しみです。 
 (Muto)

タイルの変遷ーモザイク浪漫館

時代による住環境の変化から、マンションやビル、洋風スタイルの外壁など、今タイルといえば45二丁サイズ(45㎜×95㎜)が主流です。
しかし、かつてはサイズ、技法ともバラエティーに富んでいました。

タイルのデザイン的変遷が見られる地元笠原町のモザイク浪漫館は、興味深いです。

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旧笠原中学校の古い建物を利用した施設で、あまりにも小さくおんぼろなので穴場的、意外に知られていません。
前はテニスコートとグランドになっています。
記憶では美術室だったような?窓の造りに校舎だった頃の面影が残ります。

しかし、外観に反して、やきもの好きな方には堪らない内容で、遠くからの見学者は絶えません。地元の有志が地区の企業からや、全国から建物を解体する際に収集した美濃焼産タイルの逸品です。
なにせ、全国のタイルの80~90%の生産高が笠原町ですから、デザイン的変遷は日本の建築史、デザイン史をも物語っています。

やはり、ここはメーカーとしては取り上げずにはいられません。なにより、かつてこの地でこんなタイルが焼かれていたかと思うと、ワクワクします。

歴史的に見ると、陶板を敷いた敷瓦が寺院建築様式として中国から日本に伝わったのが日本のタイルの始まりです。その後、敷瓦は茶道文化として普及。幕末から明治にかけては、美濃や尾張で施釉した陶板の「本業敷瓦」の生産が流行します。
浪漫館には古くは江戸末期の本業焼タイルから明治、大正、昭和のものが展示されています。
昭和30年代から50年代は、一般家庭への普及と生産技術の向上により、笠原町での生産が飛躍的に発展した時代でした。そのため、収蔵品はこの時代のものが中心になっています。どれも先人の工夫の結集で技術的に丁寧で真摯な手作り作業に驚くばかりです。

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写真は笠原の銭湯「折戸湯」に貼られていたタイルです。

明治20年代になって新しく導入された銅版転写の技術を使った大量生産と思われます。呉須のコバルトブルーと鉄の茶色の発色が鮮やかです。


モザイクタイルの生産は明治時代に始まり、大正時代に製造が本格化します。
イギリスから輸入されていたヴィクトリアンタイルのようなレリーフやマジョリカタイルのようなデザインが製品に取り入れられ、大きさも輸入にあわせ、150㎜角が中心になります。

当時のタイルを、昭和45年、57年に復刻した150㎜角の手描きタイルとマジョリカ風タイルが次の3枚の写真です。

IMG_9201a.jpgヴィクトリアン・タイルの特徴である輪郭線を盛上げるアールヌーボーの加飾手法が用いられています。


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また、30年代は食器の技術を生かした手描きの素晴らしいタイルが誕生しました。
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このころ、笠原町のモザイクタイルの元祖山内逸三氏はマジョリカ風の作品やテラコッタ風の作品をいくつか手がけています。

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深いレリーフに色分けした釉薬が施されています。土の窯変によるやきものらしい味わいです。

テラコッタは大正から昭和10年代の銀行や官庁の建物の軒先、外壁の装飾で流行したアールデコ調の装飾ですが、これをヒントとしたのでしょうか。

他にも同時代のレリーフの製品は収蔵されています。
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また、こんな彫刻的なウサギや
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IMG00011-20090526-1023a1a.jpg絵画的な製品もありました。


昭和30年代後半から40年代の小さなモザイクタイルは、壁だけに限らず、風呂、流し、たばこやのショーケース、かまどなどあらゆる所に使われました。幾何学的な形の組み合わせはモダンでした。
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こんなポップでかわいらしいモザイクタイル、現代にも受けそうです。
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お風呂の小さなモザイクのグラデーションは当時の流行でした。

昭和56年につくられたギヤマンタイルです。

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1個の大きさは15㎝角。フッリットガラス系の釉薬を窪みに流し込んでいます。
この頃のタイルは、当時を知らない若い人にとっては、今流行のミッドセンチュリー的なインテリアにマッチする新感覚なのではないでしょうか。


オランダのデフォルト釉のように美しい乳白釉は日本タイルの製品
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他にもオブジェかと思うような大胆な作風、製品が置かれています。
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40~50年代には隣に貼るタイルとの組み合わせによる連続模様が流行しました。
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タイル屋さんは、製品を台紙に貼ったサンプルカタログ台紙を持って全国へ営業に出かけます。(昔は旅に出るといっていました)地元メーカーの製品の歴史がいっぱいに詰まったサンプルの部屋です。
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現在道の駅の形態をした日本タイル村構想があります。かつてのタイルは技術的に貴重な資料ですから、モザイク浪漫館の収蔵品もさらに日の目を見ることを期待します。(Muto)

モザイク浪漫館への入館お問い合わせは

多治見市笠原町商工会         (0572-43-3241)
多治見市笠原町陶磁器工業協同組合(0572-43-2141)
美濃焼振興協議会            (0572-43-6024)

DIY用『タイルスターターキット』・中部経済新聞

個人のDIY用に誰でも手軽にタイルを貼れるように企画した商品『タイルスターターキット』が、中部経済新聞6月8日号に掲載されました。
『タイルスターターキット』は、弊社の製造したタイルと専用接着剤、道具とわかりやすい説明冊子付。
子会社のクリエイテブLABOから販売している商品です。
一般ユーザーにとっては便利で画期的な商品として、掲載されました。
記事をクリックするとポップアップ拡大して読みやすくなります

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(中部経済新聞2009.6.08掲載)